カキ(カキノキ科)Diospyros kaki L. f.

 

我が家にある20年選手のひとつ。柿のない庭なんて考えられなくて、越してきて間もなく苗木を買った。当時はまだ国立駅の近くに植木やさんがあって、電車に乗っていって持ち帰った。

あれはまだ寒いときだった。百目と書かれていたので、すぐに決めようと家族ではなしていたら、脇にいた人が「実がなっていないとわかんないぞ」と誰にともなく呟いた。

家族で顔を見合わせ、一瞬迷ったがやはり植木やさんを信用することにして持ち帰った。

翌年からすぐに実をつけ、甘くておいしい実を付けた。

今一つ、次郎柿という四角い形の柿がある。私はどうもそちらの方が馴染み深く、そちらも一本植えて食べていた。これはまだ小さくて、それでも毎年必ず実を付けていて、これはだいぶんと犬のおやつになったようだ。ジャンプして、とれるところの実は人間様が食べようとする直前に消えていたから。彼には届かないところの実だけが私達のものになった。でも植えた場所が庭のど真ん中。どうにもならなくて移植したら、枯れてしまった。食い気優先の頃の木の植え方とはそんなものだった。

さて、この百目柿、どういうわけか、徐々に渋みのある柿が混ざり出し、いつのまにか渋柿だけになってしまった。回りに塩を埋め込んだりしてみたがやはりだめ。

渋いから鳥も食べない。焼酎に浸しておけば甘くなるので、それもいいやと思っていた。

ところが、だんだん大きくなり、となりのハナミズキとぶつかるようになった。両方の枝を切りながら共存しているが、今の私はハンミズキの枝をもっと伸ばしてやりたい。限られたスペースに植え過ぎているものだから、どの木もちんまりしてしまい面白くない。

柿の右側モチの木がある。これを切って欲しいなどと言ったら、植木屋さんがことしの春、柿の一部をばっさり切り落としてしまった。見るもあわれなまま一月ほどを過すと、そこからわんさと新しい枝が伸びてきた。

柿は今ひとつ問題がある。実がおちてペチャリと地面にいちるので後片付けがむずかしく穢くなる。それと、歳のせいか食い気が衰えて花の方を楽しみたくなった。もうすぐ秋の剪定を頼む頃、やはりミズキを伸ばして、柿はちんまりさせてもらおう。 [2000. 9.18]

予定通り、ハナミズキを優先させてもらった。「だんごより花」になってきた。[2001.12]