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庭日誌 April 前半|後半  最初のページに戻る戻る
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3日

 左は去年購入したヒマラヤユキノシタ。
小振りで薄いピンク、とても品が良い。
 上はヒトリシズカ。

Fritilaria

 春春春、ぞくぞくと新芽が出そろう。

植木鉢に、冬中せっせと枯れ木に水をやってきたわけだが、評決の時が迫っている。新芽が出なければ無駄な努力をしたきたことになり、緑が復活すれば努力が報われたことになるのだから。

  腰をかがめてそおっと覗き込む。茶色の枝から新鮮な緑色が見えると、それはそれは嬉しい。緊張して口をすぼめているからだろう、ふっと口元の弛むのを感じる。そんな時、自分はどんな顔をしているのだろうか。「おおおお、よく生き延びたねえ。」きっと目尻が下がって虫も殺さぬ顔をしているのだろうなあ。

 室内で育てているハゴロモジャスミンに蕾が付いた。毎日毎日楽しみにしている。


4日

 あとで考えると分かるのだが、どうやら私は雨の降り始める直前になると庭に出たくなるようだ。春が来てぼちぼち庭の仕事が始まると、朝夕が私のお遊び時間となるのだが、今頃はまだ毎日ではない。

 4日の夕方は、ちょっと散歩のつもりでサンダル履きで庭に下り、ちょっとサザンカの枝透かしのつもりが(チャエドクガが恐い!)、いつのまにかゴム長に履き替えてコンポストを引っ掻き回していた。満杯になって数カ月過ぎたコンポスターをズボッと引き抜き、別のところに置いて、中身をてっぺんからぎゃくに放り込んでいく。

 小さな熊手で掻くようにして、半生のコンポストをシャベルに載せ、それをヨイショッと空のコンポスターに入れて行く。そもそもシャベルが重いので、オバンにとっては、かなりの重労働である。明日は腰が痛いくなるなあ、と思いながら続ける。

 面白いのは、ひとつのコンポスターの中が不均一な層になっていること、これには驚いた。落ち葉の層は乾いていてちょっと水でも入れてやりたくなる程。間に湿った土を挟むように入れて作業を続けると、今度はドロドロの茎がトグロを巻いている層が現れる。これは、一体何だろう?何の茎だろうか?それから、ホウキグサ(コキア)はまるでカラカラ。ははん、来年はいろいろな種類を混ぜて入れなくてはいけないな。

 一段落しないうちに、雨の雫が落ちて来た。ああやっぱり!

6日

ハナニラ昨日の大雨から一転して快晴。自転車で多摩川沿いを走ると、羽村の浄水場まで、たくさんの人が出ていた。桜は満開、橋の上から見下ろすと天国にでもいるかのように美しい。残念なことに強風が吹き荒れているが、宴会場では、一升瓶がしっかりビニールシートを押さえている。

 用を終えて自宅に戻りひと休み、夕暮れの我が庭は素晴らしい。他の花達が花びらを閉じる頃、ハナニラが妖艶に光を放ちはじめる。これからは私達の出番よと、妖精達が今にも飛び始めるかのよう。

 艶やかの桜はないけれど、小さな花が沢山居て、ちょっぴり頭をだした若芽が暖かな空気の渦を作っている。ここは静か、バーベキューのにおいもないし、カラオケの騒音もない。目を閉じ春の生気を大きく吸い込む。

 夕食にはロケット・パセリ・チャイブをサラダにしよう。のらぼうはどんどん花芽が出て来て食べ頃。お浸しに最高だが、少しは咲かせてあげなくては可哀想かな。

10日

 暖かい日が続き、鉢上げしていた植物を地面に下ろし始めている。夜、寝床に入ってからも庭の事を考えていると、ふと思い出すことがあった。裏の一角の枝捨て場奥を仕切って植えた、サンショは一体どうなっているのだろ。なんだか、自分が子沢山で、何人かをどこかに忘れてきてしまったような、そんな気がした。

 翌日、朝食もそこそこに、ブカブカ長靴を履いて庭に出ると、ない、ない!レッドロビンは元気に若葉を出しているのに、右側には何もない!ここにサンショを植えたのに!

 さあ、私はレスキュー隊、半腐りの山に分け入って、小さな熊手でかきわける。すると、ピョコンとサンショが起き上がった。腐った枝葉の下で、曲がったままの姿に若葉を付けている。「ごめんごめん!あんたすごいわねえ、逞しいのねえ」と謝り感動しながら、左写真でごらんの通りに復活した。今は、つっかえ棒をしなければ、横になってしまうが、すぐに立ち直ることだろう。

 日本水仙の球根は恐ろしく逞しい。コンポスターの中でも芽を出すし、枯れた枝葉の下からでも、ニョッキリ葉を伸ばす。おまけに細長い葉は、腐るのが遅い。とうとう呆れて、全て引き抜いて袋に詰めた。ゴミの山の中からとりだした水仙だけで、大きな袋が一杯になってしまった。この球根は何度私の手で移動したことだろうか、随分と無駄骨を折ったものだ。

 庭の栄養分を吸って育った植物は、ゴミとして外部に捨てるのは抵抗があるのだが、今後は腐り難い物は捨てることにしよう。日1日と草花が伸びている、楽しい時期である。

12日

 これは、昨日の朝の写真。日いちにちと草花が芽を伸ばしている。朝窓を開けると、そのまま縁側から庭に出てしまう。

 昨年の秋に購入して、手元で越冬した鉢からも新芽が出始めた。だが、一体どんな植物なのか、すっかり忘れている。改めて注文表を元にカタログを調べる。グラス類は1メートルを越すものあり、さあて一体どこに植えてあげようか?

 長靴をずたずたひきずって、庭を歩き回る。困り果てた鉢はそのまま埋め込んだ。

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 昨日は、久しぶりに都心へ出掛けた。キダムを見に。たまに出かけると、どうしても欲張りたくなる。パソコン用品を購入して、日本橋へ。そこにとても誘惑の多い花屋がある。欲しくなる草花がたくさんあって、抱えてサーカスは見られない。仕方なく、預けておき、帰りに引き取りに行った。

 今日の予報は雨、だが、朝のうちは陽がでていた。植えてあげる前に、例によって草花達の素性調べ。中のひとつはルネックス・サンギネウスとカタカナ書き。緑に赤の斑点があって、ちょっと私向きではない派手さがある。チョット冒険してみよう、と思って買ったのだが、はて、あなたはどんな子なの?

 どの本にもでていない。こんな時には、カタカナから推測して、Macmillanの重く大きな植物辞典を引く。すると、Rumex sanguineus 別名 BLOODY DOCKとあった。種からも容易に発芽、繁殖旺盛につき要注意とある。

 Dockはスカンポ、スカンポはスイバ ...

 スイバを調べると、同じRumexとある。ギシギシ属である!こりゃあかん!あんなに種がぐちゃぐちゃに付いたら、庭中Rumex!

 怯えて直植えは自粛、鉢に植えておいて、花が咲いたら、ちょん切る!

13日

 朝、植木屋さんが来てくれた。裏の枝捨て場はすぐに修復される。囲いに使っている、太いシュロの幹を支える杭が腐ってしまったらしい。私の力ではびくともしない丸太だひょいと持ち上げられて、しっかと収まった。

 彼が来たら、質問をするチャンス、一緒に庭を歩きながらの話が楽しい。ノラボウを見て、「ほらほら、こんなのはすぐに食べなくっちゃだめだよ」彼は、遠慮してむしらないけれど、何度も手が伸びて行く。そのうち、花を楽しみたい私の気持ちを察して、「何本か咲かせてやるのは決めるんだよ。次々とたくさん芽がでてくるからね、こんなのは柔らかくて美味しいよ」

 玄関前のソヨゴが枯れ始めていて、悲しくてたまらない。相談すると、彼はシャベルを持って来て根元を掘り出した。「水枯れだよ」ざっくと根元を持ち上げ、水をじゃぶじゃぶ入れて、暫く様子をみることになった。

 土というのは不思議である。ここが乾きやすいのは分かっていたのだが、まさか下の方まで乾いていたとは気付かなかった。ついでに南の雌株のソヨゴも見てもらうと、「ちょっと元気がないなあ」と言う。彼によれば、ソヨゴは肥料食いとのこと、油かすをやると良いとアドバイスをしてくれる。フェイジョアはちょっと切り過ぎみたい、などなど。

 この植木屋さん、基本的には年に一度の手入れをお願いしているのだが、ご夫婦共に親しくしていただき、こうして困ったことがあると、時間の都合をつけて見にきてくれる。私がこうして庭遊びができる、大きな支えとなっている存在である。

 お礼を言って送りだした後、せっせと水撒きをした。私の庭の植物は、できるだけ甘やかさず、乾燥にも耐えてくれるようにしているのだが、木によっては気づかわなくてはいけないようだ。あんなに憧れた自動散水機にはちっとも魅力を感じなくなっている。留守の時の頼みはお隣の奥さんが最高!