庭日誌 March 前半|後半 最初のページに戻る戻る

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3日 

5日程留守にしていた。帰ってきた東京は暖かく、かくれんぼしていた花芽が土の下からにょきにょき頭をもたげ始めている。かと思いきや、一夜明けた今日は、急に気温が下がってどんより曇り空。春はこの気温の変化が私をハラハラさせる。ぬくぬく温度に安心して地上に出て来た赤ちゃんたちが急な寒さでへたってしまう事があるから。

寒いけれど歩き回らずにはいられない。あっちにもこっちにもちょこちょこ出て来ている芽を見つけると嬉しくて嬉しくてたまらない。

青紫のクロッカスの蕾みがたくさんでている。クリスマスローズの写真を撮るのに夢中で、すこしばかり傾けてしまったスノードロップ。「ごめんなさい!」と言いながらふと見ると、花びらが開き切って思い掛けない美しさを見せていた。

 

6日

 昨日から気分が優れない。アレルギー体質のため、花粉の飛ぶ時期にはまるでへたってしまう。薬は飲んでいるのだが、適量飲んでもけだるくなる。ところが、あまりの症状のひどさに我慢がならなくなり、続けて薬を飲んだせいだろうか、今度は胃がやられてしまった。

 朝からうつらうつら、お粥一杯と漢方茶だけで一時まで過ごした。ところが、窓を開けると暖かい!ほんのちょっとのつもりでサンダルをつっかける。芽吹きがあっちにもこっちにも、頬をなでる風が柔らかい。

 昨年の暮に空いたところをみつけては、埋め込んだチューリップやなんやかやの芽が急に伸び始めている。そんなところは当然、冬の間は土だけなので、淋しくて鉢を置いてしまう。可哀想に、その下から芽がひねくり回ってなんとか伸びようとしている。もうこうなったら、「芽吹き治療」と草花から力を頂く事にして、一時間程庭遊びにふけった。もう霜が降りることもないだろうから、新芽の出始めた草花の枯れ枝を切り取り、草むしりをした。

 

8日

 Euphorbiaユーフォルビアが咲いた。私はユーフォルビアの丸い花の形が好きで昨年中にいろいろ集めてしまった。

 昨日と今日とは、久方の花屋さん通いをした。植物を買うのは何ヶ月ぶりだろう。鼻水をすすりながらでも、花ハントは楽しい。福寿草、ケマンソウ、クリスマスローズ、オダマキ。今日は必要もないのにBaby's Tearsまで買ってしまった。「冬の室内にはできるだけ持ち込まない」をモットーに、今年の冬は涙をのんでいくつかの鉢を軒下で越冬させてみた。枯れてしまったら御縁がなかったものと目をつぶっての大決心だった。それなのに、長い冬が開け始めると、もう節操もなくつややかな葉に引かれてしまった。名札にはBaby Tearsとある。 湿度が好きな南の国の植物なので、乾燥した日々を送っている部屋に置きたくなったのも仕方がない、ということにしよう。

 

11日

 今朝も花粉の飛散量は多く鼻がぐしょぐしょする。でも、塀にからまったアイビーが枯葉を見せて見苦しい。もうひと月も気になってしかたがなかったのだが、どうにも手をつける元気が出なかった。

 ここ一週間ほど、いくら寝不足でも朝6時には起きる事に決めて実行している。昨夜は午前2時頃から目が覚めて朝方うとうとしただけ、夜中にお菓子を食べたり本を読んだりして効率の悪い時をつぶした。

 おばあちゃんになって寝なくても良くなってしまったのだろうか。朝食後には、ほおかむりにマスク着用の完全武装で7つ道具を抱えて、塀の外にいた。竹帚、普通の帚、くまで、かま、剪定鋏、刈り込み鋏、ゴミ袋である。枯葉は埃といっしょになって、しっかり蔦に絡まっている、これをくまででかきだして弛んだ所を、竹帚でもういちど払うと、山のように落ちて来る。つると枯葉は大袋に5つたまった。これで、塀の南面が済んだから、明日は残りの西面である。

 作業を終えてふと見上げると椿が咲き出していた。雪やなぎも咲き出してる!可愛くて側に置きたくなって生けてみたが、あんまりかっこよくないね。


12日

 木々の変化が著しい。毎日4月の陽気だもの植物だって大忙しのことだろう。今日はトサミズキとビンカミノールが咲いているのに気付いた。

 空気はとても乾燥していて、朝水をやっても夕方にはからからになっている。雨水樽の中にはまだ入っているが、米のとぎ汁や洗剤を使わないときの洗い水を、ばけつに溜めては撒いている。

 花屋に行けば花が一杯、誘惑いっぱいである。きょうは、キヌザヤ、オダマキ、ブラキカムを買ってしまった。キヌザヤは、一本では淋しいから、スイートピーを買い足して一緒に絡ませてみよう。

 

 

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15日

 昨日やっと、西面のアイビーを刈り込んだ。2時間と少しで終わり、スッキリして気持ちが良い。

 春は忙しい。スミレもあちらこちらで咲き出した。種から育ててたくさんになった四季なりイチゴも、ぎゅぎゅう詰めの鉢の中ではすぐに窮屈になるだろう。バーベナはベランダから垂らしてみたいが、さてどの鉢がいいだろうか。トラヂィスカンチアは、こんもりまあるく釣り鉢にしてみようか。挿し木もしたいし...。庭をうろうろしているうちに、かなりの時間が過ぎてしまった。ベランダのプランターの中には、枯れてしまった植木鉢があって、それも片付けなくては。この枯れたというのはくせもので、生きている証拠を見つけることもしょっちゅうある。そんな時には思わず口元がゆるんで声をかけてしまう。今朝のこと、枯れ切ったソバカスソウを処分しようと鉢を持ち上げたら、毛むくじゃらの白い葉が、根元にたくさんひしめいていた。「あんた生き延びたのね〜!」